「嫁をもらうなら名古屋から。」
「娘3人持てば身上つぶれる。」
昔から名古屋ではよく聞く言葉ですね。
僕自身も、東京に来てよく聞かれる質問に
「名古屋って結婚式が派手なの?」
という質問があります。
確かに、僕が子供の頃には、タンスやら何やら、嫁入り道具の家具など一式を乗せて、紅白幕を垂らしたトラックを見かけるのも珍しくなかったです。
近所の娘さんが嫁に行く!
となると、その家でお菓子を配る「菓子まき」というイベントに参加したこともあります。
でも、結婚式が派手。すなわち結婚披露宴が派手ということと、このトラックや菓子まきなどの行事があることはちょっと意味合いが違います。
東京でも芸能人の方などは、一時期は派手婚と呼ばれるような豪華な結婚披露宴を開いたり、一般の方も
ゴンドラに乗って登場!
なんてバブルな時期がありましたよね?
これらの派手な披露宴をやる理由は明らかに自慢だったんじゃないかな?と思いますが、さて、名古屋の結婚式が派手な理由はどんな事なのでしょう?
名古屋の結婚式がド派手な理由?
名古屋の結婚披露宴が豪華なのは、あくまで
- 娘を盛大に送り出してやりたい!
- 出席していただいた方々をおもてなししたい!
- とにかくありがとうございます!
そういう意味合いからの豪華さであります。
決して、結婚式を派手に演出したい!ということでは無いんですよね。
近所の人にお菓子を配るのも、それまで見守ってくれてありがとうの感謝の気持ちです。
ケチと思われている名古屋の人達ですが、実はサービス精神が旺盛なんですね。
そこらへんが、名古屋の人は見栄っ張り!の印象を与えている理由でもあります。
(見栄っ張りなところもありますが…)
現在の結婚式はとても倹約的。
さて、そんな名古屋の結婚式事情。
現在はどうか?
といいますと、時代の流れと同様に、かなりおとなしくなっています。
嫁入り道具一式を積んだ紅白幕の嫁入りトラックは見かけることはほとんどなく、当時の紅白幕のトラックの会社は廃業に追い込まれ…
菓子まきも絶滅の伝統文化となっています…
まぁこれも、堅実な経済感覚を持つ名古屋人にとっては、自然の流れでしょう。
手間もかかるし時間もかかるし、そもそも段々と近所付き合いも減って、喜ばせる相手も減ってます。
結婚披露宴の出席者の皆さんも、やたら大きな引き出物や、豪華すぎる料理に今や
「こんなにお金かけて、もったいないがね。」
と怪訝な顔…
そしてそこには、“そんなにお金を使わなくて良いのに。”という、新郎新婦と親族への気遣いの気持ちもあるのです。
名古屋の結婚式が派手ではなくなったのは、
名古屋の人がド派手な結婚式をやる理由。
すなわち、娘を盛大に送り出してやったり、出席して頂いた方々をおもてなししてあげる理由が無くなってるんですよね。
今でも名古屋の結婚式は派手に見える?
派手な結婚式を期待して出席すると、
あれ?名古屋の結婚式、意外と地味じゃん…
とガッカリするかもしれませんが、
やっぱり名古屋の結婚式は派手なんだね。
という印象を与えている事があります。
それは結婚式場の外観。
高砂殿や平安閣、ド派手で巨大な建物が、名古屋市内を少し車で走るとしばしば目に止まります。
こういう光景は確かに東京では見かけませんね。
白やピンクの建物に大きなリボンの飾り付け。
ちょっと豪華過ぎるラブホテル?
とでも勘違いされそうな立派な結婚式場が健在で、これらの結婚式場に今でも需要があるという事は、
派手=良い物。
という考え方が、名古屋では今でも健在ということですね。
名古屋の結婚式の風習。
名古屋独特の結婚式の風習をまとめると、
菓子まき。
なんと結婚式の当日、新婦さんの家で行われます!
僕が子供の頃に経験した時には、新婦さんの家におめでとうの挨拶に行くと、
お菓子の袋詰めが貰える。
という菓子まきでしたが、本来は家の屋根からお菓子をまくのが菓子まき。
そりゃ現在は無理な風習ですね。
紅白トラック。
紅白の垂れ幕で飾られた嫁入り道具を積んだトラックが街中を走ります。
このトラックいっぱいの家財道具などが、新婦の家からの贈り物です。
そりゃ3人居たら家が潰れますね。
その他
他にも名披露目と呼ばれるのが引き出物に新郎新婦の名前を入れること。
こうして新郎新婦の名前をみなさんに知ってもらうといのも名古屋の風習。
そして引き出物や披露宴のメニューには名古屋名物を。
これは遠方から来る人にも気を使っての事です。
名古屋の結婚式に呼ばれたら、ご祝儀が高いのでは?と心配になるかもしれませんが、相場は全国的な平均と変わりませんのでご安心を。
もしも名古屋の結婚式に招待されたら、暖かい目で参加してください。
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