
「嫁をもらうなら名古屋から」「娘3人持てば身上つぶれる」──
名古屋では昔からこんな言葉があるのをご存じですか?
名古屋といえば「結婚式が派手!」というイメージを持っている人も多いですよね。
実際、東京で暮らしていると「名古屋って、やっぱり結婚式がド派手なの?」とよく聞かれます。
確かに、昔の名古屋では、嫁入り道具を満載した紅白幕付きのトラックや、
近所の人にお菓子を配る「菓子まき」など、全国でも珍しい派手な風習がありました。
でも実は、名古屋の結婚式が“派手に見える”のにはちゃんと理由があるんです。
今回は、「名古屋の結婚式が派手な理由」を、昔の風習から現在の変化まで分かりやすく解説します!
名古屋の結婚式が「派手」と言われる理由
名古屋の結婚式が「派手!」と言われる理由は、
単に見栄を張りたいとか、豪華にしたいというものではありません。
実は、“娘を盛大に送り出したい”という親心と、
“来てくれた人を精一杯もてなしたい”という感謝の気持ちが根っこにあるんです。
昔の名古屋では、結婚式は「家と家の結びつき」を示す大切な儀式でした。
だからこそ、親は娘のためにできるだけ立派に送り出してあげたいと考え、
披露宴も「自慢」ではなく「感謝」の場として盛大に行われてきたのです。
たとえば、近所の人への「菓子まき」もその一つ。
新婦の門出を祝ってくれた地域の人たちに感謝を込めてお菓子を配る──
そんな温かい気持ちから生まれた風習なんですね。
つまり、「名古屋の結婚式が派手な理由」は、
“感謝とおもてなしの文化”が形になったものなんです。
昔の名古屋の結婚式が本当にすごかった話
「名古屋の結婚式は派手!」というイメージの源は、やはり昔の風習にあります。
今ではほとんど見られなくなりましたが、当時はまさに「一大イベント」でした。
● 紅白幕をかけた“嫁入りトラック”
名古屋では、嫁入り道具をトラックに積み、紅白の幕を張って街中を走らせるという風習がありました。
タンスや鏡台、布団、食器など、まるで引っ越しのような大荷物!
それを近所の人たちが見送る光景は、当時ではよくある日常の一コマでした。
中には「紅白トラック専門の業者」まであったほど。
家によっては家具を新品でそろえ、トラックにぎっしり積み込んで送り出したそうです。
そんな文化から生まれたのが、冒頭で触れた言葉──
「娘3人持てば身上つぶれる」なんですね。
● 地域の人に感謝を伝える“菓子まき”
そしてもう一つの名物が「菓子まき」。
結婚式当日や前日に、新婦の家でお菓子を袋に詰めてまいたり配ったりする行事です。
屋根の上や2階の窓から「おめでとう〜!」と声をかけながらまく姿も珍しくありませんでした。
これは、これまでお世話になった地域の人たちへ「ありがとう」の気持ちを伝えるため。
決して派手さを競うためではなく、感謝とつながりを大切にする名古屋らしい文化なんです。
今の名古屋の結婚式はどうなっているの?
さて、そんな“ド派手婚文化”が根づいていた名古屋ですが、
現在はどうなっているのでしょうか?
実は、今の名古屋の結婚式はとても倹約的で落ち着いたものになっています。
紅白幕のトラックはもう見かけることはなく、
菓子まきもほぼ絶滅した伝統行事となりました。
かつて人気だった紅白トラックの業者さんも、時代の流れで廃業に追い込まれています。
“お金をかけすぎない”という新常識
昔は「派手な結婚式=立派な家の証」という価値観がありましたが、
今の名古屋では「もったいない」「身の丈に合った式がいい」という考え方が主流になっています。
参列者の側も、
「こんなに豪華にしなくても十分だよ」
「無理してお金を使わなくていいのに」
と気遣う声が多くなっています。
つまり、「名古屋の結婚式が派手ではなくなった理由」は、
“見栄”より“気遣い”を大切にする時代になったからなんです。
家と家の結びつきよりも、
新郎新婦ふたりの気持ちを中心にした“等身大の結婚式”が主流になっているというわけですね。
それでも名古屋の結婚式が派手に見える理由
「名古屋の結婚式は昔ほど派手じゃない」とはいえ、
今でも他県の人から見ると「やっぱり名古屋の結婚式って豪華だね」と言われることがあります。
では、その理由はどこにあるのでしょうか?
圧倒的な存在感!“結婚式場の外観”
名古屋を車で走っていると、やたら目を引く巨大な結婚式場を見かけますよね。
「高砂殿」や「平安閣」といった名前の建物が、白やピンクの外壁に大きなリボンを飾っていたり、
お城のようなデザインになっていたり──とにかく派手!
他県の人が見ると「これってラブホテル!?」と勘違いしてしまうほどのゴージャスさです(笑)
でも、これも“見栄”ではなく、「おめでたいことは華やかに!」という名古屋人気質の表れ。
つまり、派手=悪いことではなく、明るく祝う文化なんですね。
“派手”がイコール“いいもの”という価値観
名古屋では今でも、「しっかりしたもの=良い」「豪華=丁寧」という価値観が根強く残っています。
だから、建物や演出が華やかでも、
そこには「来てくれた人を喜ばせたい」「お祝いの場を明るくしたい」という気持ちが込められているんです。
派手さの裏には、おもてなしの心がちゃんと生きている──
これが、名古屋の結婚式が今でも“特別に見える理由”です。
名古屋独特の結婚式の風習
名古屋の結婚式には、他の地域にはないユニークな風習がたくさんあります。
ここでは、特に有名なものをいくつか紹介します。
菓子まき
新婦の家で行われる伝統的な行事で、
屋根や2階の窓から「おめでとう!」の声とともにお菓子をまくのが昔のスタイル。
現在は安全面の問題もあり、袋詰めのお菓子を配る形に変わっています。
もともとは、「これまで見守ってくれた地域の人たちに感謝を伝える」ための行事。
お菓子を通じて“ありがとう”を伝える、まさに名古屋らしい温かい風習です。
紅白トラック
嫁入り道具を満載したトラックに紅白の垂れ幕を飾り、
街中を走って新郎の家へ向かうという昔の風習。
タンスや鏡台、布団に食器──まるで家具屋さんの搬入のような迫力でした!
このトラックには「新婦の家からの贈り物」という意味があり、
「娘3人持てば身上つぶれる」と言われたのも納得です。
それだけ、娘を大切に育て、立派に送り出す文化があったということですね。
名披露目(なびろめ)
引き出物に新郎新婦の名前を入れて渡す風習です。
これは「このたび結婚しました、よろしくお願いします」という意味があり、
出席者へのお礼と同時に、名前を広く知ってもらうための習慣でした。
また、引き出物や料理には「名古屋名物」を取り入れることも多く、
遠方から来るゲストに楽しんでもらう工夫がされています。
ここにもやっぱり、“おもてなし”の精神が息づいていますね。
ご祝儀の相場は全国平均と同じ
「名古屋の結婚式って派手だから、ご祝儀も高いのでは?」と思うかもしれませんが、
実は全国平均とほぼ同じです。
一般的には友人で3万円、親族で5万円前後が目安。
安心して出席してくださいね。
名古屋の結婚式は派手さよりも、「感謝」と「おもてなし」を大切にする文化。
そう考えると、どんなに華やかでも温かみを感じられるのが魅力です。
【まとめ】名古屋の結婚式が派手に見える本当の理由
昔から「名古屋の結婚式は派手」と言われてきましたが、
その理由は決して“見栄”や“お金の使いすぎ”ではありません。
そこにあるのは、
娘を盛大に送り出してあげたいという親心、
来てくれた人への感謝を込めたおもてなしの心です。
紅白トラックも、菓子まきも、豪華な披露宴も──
すべては「ありがとう」を形にした名古屋独特の文化なんですね。
時代が変わり、今では質素で落ち着いた結婚式が主流になっていますが、
派手な外観の式場や華やかな演出が残っているのは、
“お祝いは明るく、にぎやかに!”という名古屋らしい気質が今も息づいているからです。
つまり、「名古屋の結婚式が派手なのはなぜ?」という答えは──
「見栄ではなく、感謝とおもてなしの文化だから」。
もしあなたが名古屋の結婚式に招かれたら、
その派手さの裏にある“温かい気持ち”を感じながら、
ぜひ笑顔でお祝いしてあげてくださいね。